30代喪女の悲惨な日常

メンタルクリニックの予約がとれずに挫折

予約が取れなかった。

スタートラインに立ち損ねてしまった。


必死に自分を奮い立たせ、吐くほど苦手な電話の発信ボタンを押したのは今日のお昼12時過ぎ。


気持ち急いでお昼を済ませ、レビューを参考にしたりクリニックのホームページを隅々まで読んだりしてようやくここにしよう、と思えるクリニックを見つけた。


コール音が鳴っている間、ドッコンドッコンという自分の心臓の音が聞こえていた。

長い。忙しくて取れないのだろうか?と思ったその時、


「お電話ありがとうございます、Sクリニックです」


ついに繋がった。穏やかな女の人の声に幾分安心した。あらかじめ準備しておいた言葉を言おうと息を吸うと、


「本日の診療は終了しました」


………。

自動音声だった。


おかしい。今日は月曜日。案内によると月曜日は午後まで診療しているはず。

若干戸惑いながら自動音声を聞き続けていると、どうやらお昼時間らしかった。確かに病院にはお昼休憩があり、案内にも受付時間は午後2時からときちんと明記されている。見落としていた。


私のお昼時間とまるまるかぶっている…。


これでは受診どころか予約の電話をかけることすらできない。なんとかして仕事中抜け出し、電話をかけなければ…。しかしそんな度胸はない。


しかし今日、幸運なことに3時頃抜け出すチャンスがあった。もちろんサボりではなく、用事ついでに外に出る機会があったので、素早く電話をかけた。切羽詰まっている状況だと多少緊張感を忘れられるからかえって有り難かった。


繋がった。今度は自動音声ではなく、男の人の声がした。しっかり人間味があった。


しかし、結局予約はできなかった。

初診の場合、平日しか予約は承ってないとのことで、平日休みのない私は一生かかることができないらしい。


しばらく酷く落胆した。初のメンタルクリニックに不安と期待でいっぱいだったのに、あまりに残念な結果となってしまった。


でもここでまた挫折して仕舞えば私は一生変わることができない。クリニックはここだけではないし、諦めずにまたクリニック探しからやり直すことにした。


明日こそ予約を取りたい。